28年熟成 ヴィンテージ日本酒 『現外』
『現外』は、震災を乗り越えた誕生ストーリー、
円熟を極めた味わい、再現不可能な熟成という、
極めて希少価値の高い熟成酒です。
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コンセプト
時が刻まれた、運命の熟成酒。
20年を超える熟成により、甘味・ 酸味・苦味・旨味が複雑に絡みながら高い次元で調和。人智を超えてもたらされた味わいは、円熟味を帯びた優雅さを感じさせます。大震災を乗り越え、長い歳月が刻まれたこの1本には、ヴィンテージ日本酒の可能性が秘められています。
時を超える、理を超える。
人智を超えた天運と、長い年月によってもたらされた『現外』。その銘は「現在の理の外にある、唯一無二の存在」という意味を込めて名付けました。しかし同時に、この日本酒ができた背景には、確かな人の意志が宿っています。
味わい
円熟を極める、複雑性と調和。
外観は深みのある美しいアンバー。立ち上る香りは、複雑でいて芳醇です。口に含むと、甘味・酸味・苦味・旨味が一体となった円熟味を帯びたまろやかさと、透明感すら思わせる優雅な味わいが感じられます。香りで感じられる熟成の印象とはまた違った、乳酸主体の甘酸っぱさが心地よく、ミネラルが全体をまとめます。心地よい酸味が持続し、妖艶なフィニッシュを創ります。推奨温度は、高貴な熟成香や多層的な味わいがしっかり感じられる常温よりもやや低い15~20℃です。
香り
しっかりとしたアロマで、カラメルのような甘味とビターチョコレートのような苦味、ドライフルーツ、オリエンタルスパイスなどのニュアンスのある複雜で濃厚な熟成香。グラスを回すと、乳酸のような酸味、ミネラル感、旨味を思わせる香りも広がります。
口当たり
口当たりは非常にスムースで上品です。なめらかな舌触りがしっとりと旨味を感じさせ、舌の上をシルクのように流れていきます。
余韻
長く、深く、豊かに伸び、『現外』というひとつの物語を美しく締めくくります。心地よい酸味が持続しながら、バランスに優れたフィニッシュです。
ペアリング
『現外』特有の芳醇な味わいと透明感は、良質な肉・魚のジューシーな旨味にぴたりと寄り添います。複雑で熟成された香りは、グリルされた肉料理と驚くほど調和します。
製造
時間が生み出した、唯一無二の風格。
時間がもたらす
価値と可能性
日本酒を適切な環境で熟成させると、色味や味わいが深く濃く複雑に変化していきます。しかし、長い熟成期間のある瞬間から味わいの透明感が増し、高貴な品格を帯びることがあります。この現象を人間の手で呼び起こすことはできません。時間という要素が日本酒にもたらす変化には、大きな可能性が秘められています。
阪神淡路大震災の
被災を乗り超えて
1995年1月17日。阪神淡路大震災によって倒壊した酒蔵で奇跡的に残ったタンク。そこに入っていたのは、「酒母」と呼ばれる、醸造の途中段階の液体でした。醸造設備の被災により次の工程に進めることが叶わず、やむなく酒母の段階で搾られ清酒となりますが、味香のバランスがとれておらず、商品化はできませんでした。そのため、熟成による味わいの変化に一縷の望みを託し、のちに『現外』となる酒は熟成庫で眠りにつくことになったのです。
再現不可能な
熟成のマジック
熟成タンクで20数年。そのお酒には、造り手すら想像しなかった味わいがもたらされました。鋭い酸味は心地良く、べたつく甘味はまろやかに、甘味・旨味・酸味・苦味のすべてが調和し、円熟したまろやかさと同時に、気品と透明感を併せもつ奇跡的な味わいへと至りました。