SAKE HUNDRED’s
Vision
日本酒を、世界に誇れる産業へ―
SAKE HUNDREDが切り拓くのは、“日本酒の未来”そのものです。
未知の領域に挑み続ける、情熱と信念の源泉をお伝えします。
SAKE HUNDRED’s
Vision
日本酒を、世界に誇れる産業へ―
SAKE HUNDREDが切り拓くのは、"日本酒の未来"そのものです。
未知の領域に挑み続ける、情熱と信念の源泉をお伝えします。
社会の発展と日本酒産業の苦境
経済的課題の深刻化
日本酒の消費量は、1973年をピークに4分の1にまで縮小しています。日本酒を製造する酒蔵(清酒製造免許場数)も2001年の2,121場から2021年には1,544場にまで減少し、ここ20年間で月平均すると2.4社もの酒蔵が廃業している計算となります。さらに、残存する酒蔵の半数以上が低収益企業とも考えられ、消費量の減少に伴い経済的な課題が深刻化しています。
これには様々な要因が考えられますが、消費量が減少した要因のひとつには、アルコールやエンターテインメントの多様化があります。お酒の選択肢が増えたことに加えて、ソーシャルメディア、映画、アニメ、スポーツ、旅行など、豊かな生活を彩る選択肢は大きく広がっています。また自らの意思で“お酒を飲まない人”も増えており、それを受け入れる社会の機運も広がりつつあります。
そしてこのこと自体は、社会の健全な発展と捉えることができます。
多様化の時代に選ばれる存在へ
では、日本酒の消費量はこのまま右肩下がりを続け、産業は衰退の一途を辿るのでしょうか。私たちは、そうは考えていません。
重要なのは、この多様化した現代社会において、過去の価値観に囚われるのではなく、いま日本酒が選ばれる価値を生み出すことです。そして、私たちはそれを実現できると確信しています。
“安くて美味しい”からの脱却を目指して
手頃に買える“日常のお酒”
日本酒産業が抱える課題のひとつは、良くも悪くも「日本酒とは安価なものだ」という認識が定着していることです。ここ数年、価格帯の幅は広がりつつあり、産業は過渡期にあると思いますが、根本的な課題解決には至っていません。
日本酒はこれまで、“日常のお酒”として発展し、日々の食卓に並ぶことで市場を拡大してきました。これが「経済的で手頃な価格」としての認識を広め、“特別な日のお酒”とは逆の方向に進んできたのです。「安くて美味しい」というイメージは、消費者と生産者の両方に深く根付いています。
歴史がつくった薄利多売の構造
歴史を振り返ると、政策により長らく価格が統制されていたこともあり、日本酒の付加価値を高め、価格を上げるという発想は、産業の中では馴染みの薄いものでした。
「安くて美味しい」という価値は、企業努力の成果であり、消費者にとっても素晴らしいものです。それがあったからこそ、今日まで日本酒市場が発展してきました。その価値自体を否定する必要はありません。
しかし、今日の成熟した社会のなかで日本酒が選ばれるためには、「安い」だけではなく、価値を「高める」ことが必要です。日常酒としてだけでなく、特別な日のお酒としても選ばれる。それが、これからの日本酒の発展の鍵になると考えます。
新たな価値を象徴する『百光』
SAKE HUNDREDは、日本酒の未来を見据えて、日本酒を“特別な存在”として引き上げるブランドであり、フラッグシップ『百光』は、その新たな価値を象徴する銘柄です。
たとえ飲む量が4分の1になったとしても、年に数回の特別な瞬間にふさわしい価値を創り出すこと。それがSAKE HUNDREDの目指す未来であり、『百光』が示す道です。
日本酒を世界に誇れる産業に
強い意志で、社会や産業の認識を変える
2018年の創業時、SAKE HUNDREDには懐疑的な意見が多く寄せられました。「四合瓶が1万円を超えると売れない」「日本酒にはワインやウイスキーのような価値がない」といった否定的な声も耳に入りました。そのような声は日本酒の関係者からも聞かれ、産業全体として、未来へのビジョンがいかに希薄であるかを実感しました。
同時に、だからこそ自らが起点となって、社会や産業の認識を変えなければならないと、一層決意を強くしたものです。
「経済」と「文化」の両輪を発展させる
創業から6年、SAKE HUNDREDは当初とは異なる風景を目の当たりにしています。今では、1万円を超える価格帯の商品が続々と登場し、若く志を持つベンチャー企業が次々と参入してきています。「高級日本酒市場は幻だ」と言われていた時代は、遠い昔のことのように感じられます。
とはいえ、日本酒産業全体が持続的に発展するには、まだ長い道のりが残されています。SAKE HUNDREDは「経済」と「文化」の両輪を発展させることを目標に掲げています。サステナビリティの重要性は長く語られていますが、その多くは環境や地域の保全、あるいは伝統技術や原材料などの保護にフォーカスされています。しかしSAKE HUNDREDは、経済的なサステナビリティが文化の成長を支える基盤であると考えています。
未来をつくるブランドとして
現在のように酒蔵の廃業が相次ぐ状況は早急に改善されるべき課題です。
SAKE HUNDREDは、単に自社の利益を追求するだけではなく、事業が成長することで、パートナー酒蔵や酒米農家など、サプライチェーンに関わるすべての関係者に利益をもたらすことを重要視しています。なぜならそれが、結果として日本酒産業全体を成長させるからです。SAKE HUNDREDはその起点でありたいと思っています。
いつの日か、日本酒が日本を代表する産業となり、世界に誇れるような未来を見据えて。これからも、邁進していきます。