洋酒の背中は追わない。スパークリング日本酒の本質を追求した『白奏』

しっとりと湧き立つ泡と、柔らかく甘やかな味わい。

『白奏』は、洋酒ではつくり出すことができない、繊細で美しいスパークリング日本酒です。

世界のラグジュアリーシーンで飲まれるスパークリングにおいて、シャンパーニュの存在感は群を抜いています。しかし、こと日本酒においては、洋酒の背中を追い、“シャンパーニュのような”を目指す必要はないと、SAKE HUNDREDブランドオーナーの生駒龍史は強く主張します。

「シャンパンにはシャンパンの個性が、日本酒には日本酒の個性があり、真似をすることには何ら意味がない」

そう話す生駒が、“日本酒のスパークリング”に正面から向き合い、日本酒でしか生み出せない魅力を追求した『白奏』誕生の道のりを、生駒の言葉とともに紡いでいきます。

強炭酸が生むキレやドライさは必要ない

「何のための泡なのか。それぞれのお酒の特徴によって、その目的は異なります。キレやドライさを生み出したい場合には強い発泡が求められますが、このドライさは、『白奏』において必要ありません」

生駒の言葉の通り、『白奏』の泡はとても優しく柔らかく、繊細です。そのため、強炭酸が生み出す苦味やドライさはあまり感じません。繊細な発泡が、泡がないと甘だれするものを軽やかに包み込み、柔らかく舌の上で広がる、日本酒らしい味わいを生み出しています。

シルキーできめ細やかな泡をつくり出すために、『白奏』は瓶内二次発酵という手法を用いています。

一次発酵を終え、酵母を含んだお酒を瓶内に閉じ込めると、酵母と糖分が反応して二次発酵が起き、アルコールと炭酸ガスが生成されます。この時、炭酸ガスは瓶内に閉じ込められているため放出されず、日本酒に溶け込んでいきます。これにより、他の製法にはない繊細できめ細やかな泡が生まれるのです。

日本酒における瓶内二次発酵は技術的な難易度が高く、一部の酒蔵のみが商品化しています。一般的な日本酒と比べて工程が多く複雑なため、仮に醸造のレシピを渡しても、他の蔵でまったく同じものを造ることはできません。

規定の工程より大切な、本質的な価値

瓶内二次発酵の後は、「デゴルジュマン」と呼ばれる澱抜きの作業が行われます。日本酒におけるデゴルジュマンは、主に清澄度を高くし見た目を綺麗にすることを目的としていますが、手間のかかる作業のため、この工程を経ずに商品化するケースもみられます。

『白奏』でもデゴルジュマンを行っていますが、敢えて少しだけ、澱を残した状態のまま商品化しています。

「美味しいこと。これ以上に求めるべき、本質的な価値はない」

あくまで品質を最優先する、という生駒のこだわりにより、意図して瓶内に残った澱。それは柔らかでシルキーな口当たりと、はらはらと降っては儚く溶けゆく、淡雪のような美しさをもたらしました。

デゴルジュマンの後、洋酒では通常、甘味の調節として糖分を含んだリキュールを添加する「ドザージュ」の作業が行われますが、日本酒において、このドザージュは行われません。

『白奏』の甘やかさは加糖されたものではなく、お米そのものから生まれています。

多くの日本酒は、米・米麹・水を3回に分けて投入する「三段仕込み」と呼ばれる製法で造られますが、『白奏』は、そこからもう一度仕込みを重ねる「四段仕込み」で造られます。酵素の力で糖度を上げたお米を最後に加えることで、スパークリングの発泡によっても存在感の消えない、豊かな甘味が形づくられます。

さらに、『白奏』の精米歩合は18%で、米の中心部分だけを使うことで、雑味のないクリアな味わいを表現しています。高精白特有の上品な透明感と、お米による旨味と甘味。これらを、柔らかでなめらかな泡が包み込むことで、『白奏』の個性を確かなものにしました。

強烈なエゴが導いた、美味しさの答え

『白奏』のアップルやマスカットのようなフレッシュな果実の香りは、酵母に由来します。

熊本酵母と呼ばれる酵母で、『白奏』を醸造する河津酒造と同じ熊本県が原産です。

熊本酵母は、“お酒の神様”と呼ばれる野白金一氏によって、70年前に『香露』という日本酒を造る、熊本酒造研究所から分離培養されました。この『香露』は、日本酒が苦手だった生駒に衝撃を与え、日本酒の道を歩むことを決意させたお酒です。

「熊本酵母によって日本酒の美味しさに気づいた私が、その酵母を使って日本酒の新しい価値を世界に届ける、そんなチャンスをお酒の神様から託されたような縁を感じます」

『白奏』は、生駒個人が抱く「スパークリング日本酒の唯一無二の魅力を、世界中の人々に知らしめたい」という、ある種エゴイスティックな思いに端を発して、誕生した商品です。日本酒らしさを突き詰めた結果、果実のような爽やかな酸味と、ピュアな甘味が心地よく溶け込む、飲み手を選ばない美味しさの答えに辿り着きました。

未来へと続く『白奏』の物語

『白奏』は、香港で開催された日本酒コンクール「Oriental Sake Awards 2022」にて、スパークリング部門のチャンピオンに選ばれました。

香港は、13年連続で成長する日本酒輸出市場の中でも、フランス、アメリカ、イギリスなどの主要なエリアを抜いて輸出単価が最も高く、世界における高級日本酒の激戦区とも言えます。そんな中で『白奏』が高く評価されたのは、シャンパーニュの背を追うことなく、スパークリング日本酒だからこそ実現できた、本質的な価値が認められた結果だと考えています。

「『白奏』は、とにかく美味しいんですよ。それは、世界共通で誰もが感じる“美味しさ”の真ん中にあるお酒だからです。『飲み手を選ばない』なんて言うと安っぽく聞こえるかもしれませんが、本当に美味しいお酒は、相手を選ばないんです。これから『白奏』が、世界中の人々に、どのように愛されていくか。我ながら、心からワクワクしています」

何かの背中を追うのではなく、日本酒の本質を追求し誕生した『白奏』。日本酒の扉を前に佇む人たちの背中を押すことができると信じ、道は続きます。

当ストーリーで紹介した『白奏』の詳細はこちらよりご覧ください。

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