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プレミアムからラグジュアリーへ ―2年間の歩みと新たな決意

2020年8月、「SAKE100」は「SAKE HUNDRED」へその名を改め、全面的なリブランディングを行いました。 なぜ私たちがブランドリリースから2年を経たいま、リブランディングを行ったのか。その経緯と見据える未来をお伝えします。

ブランドの価値を考え抜いた2年間

—2020年8月、「SAKE HUNDRED」はリブランディングを実施した。 ブランドリリースから今日までの2年は、ブランドにとってどのような期間だったか。

生駒(SAKE HUNDRED Brand Owner):お客様にとっての価値とはなにか、そして「自分たちは何者か」を考え抜いた期間だったように感じます。

SAKE100は、日本酒専門WEBメディア「SAKETIMES」を運営する中で知った業界の課題や、 海外における高級日本酒のニーズ、そして私たちの「日本酒の素晴らしさを知って欲しい」という想いからスタートしました。

業界課題を解決し、市場ニーズがあり、自身の想いが重なるところが、 「高品質・高価格・高付加価値なプレミアム日本酒ブランド」をつくることだったんです。

ブランドをつくるにあたり「お客様にとっての価値」を考えることは必要不可欠でした。 なぜなら、お客様が「価値がある」と感じなければ「高付加価値」にはならないからです。 そこから私たちは、自分たちが追求すべき価値と、それがもたらすお客様の体験がどうあるべきかを徹底的に考えるようになりました。

もちろん、その前提には「自信のある日本酒」があります。 高品質・高価格に足る、徹底的にこだわり抜いた商品づくりにはもちろん力を入れ続けてきました。 その結果、2年間でリリースできたのはわずか4銘柄。 検討した数だけで言えばその何倍もありますが、価値を確信できるものだけを届けた結果が、この数字です。

ただ一方で、純粋な「美味しさ」だけではお客様に最高峰の体験は提供できないことも感じていました。 あらゆる側面で、徹底的にお客様の価値や体験を考えることが、ブランドとしての責務だと思うようになったのです。

—これまでのブランドづくりにおいて、特に大切にしていたことは。

ブランドパーパス(存在意義)に掲げる、『心を満たし、人生を彩る』という言葉です。 私たちのブランドは、優れた味わいで味覚的に楽しませるだけではなく、 身体的・精神的・社会的に充足させ、『心を満たす』。そして『人生を彩る』ものであると定義しています。

ブランドパーパスはリリースから1年ほどで定義したのですが、この言葉が定まってから、 私たちは「お酒を売るため」に事業をしているのではなく、「お客様の心を満たし人生を彩るため」に事業を行っていると、 明確に意識が変化しました。

言うなれば、自分たちが目指していた「日本酒ブランド」の姿が大きく変化したんです。

—ブランドパーパスの制定により、サービスにどんな変化があったのか。

細かな点で言えば、品質変化の検証や、お問い合わせの対応など、 あらゆる顧客接点が『心を満たし、人生を彩る』ことを基軸にふさわしい形へと変化していきました。

ただ、そうした具体的な接点以上にわかりやすいのは、ブランド自体の定義です。 パーパスを定義して以降、私たちはSAKE100が目指すべきステージが「プレミアム」ではなく「ラグジュアリー」であると捉え直しました。 というのも、SAKE100は「美味しい」という機能的価値だけではなく、 「心を満たし、人生を彩る」という情緒的価値を提供するブランドだと考えたからです。

こだわり抜いたものづくりによる機能だけを売るのではなく、 お客様の心に作用し、精神的、あるいは社会的な付加価値を提供する ——それは「プレミアムブランド」ではなく、「ラグジュアリーブランド」の役割であると。

そこから、「私たちが目指すのはラグジュアリーである」と社内外にも標榜し、 お客様との向き合い方も明確に変えていきました。

リブランディングに至った理由

—今回のリブランディングでは、具体的に何が変わったのか。

機能的価値だけでなく、情緒的価値をしっかりとお届けするために、お客様との接点となるブランドのアセットは、すべて見直す必要がありました。 つまり、ブランドの全面的なリニューアルをすべきと考えるようになりました。

お客様と触れるものは、すべて情緒的価値を提供する「ラグジュアリー」として適切でなければならない。 ロゴマークからラベルデザイン、ボトル、ウェブサイトのデザインから言葉選びまで。 あらゆる面をお客様へ情緒的価値を提供する上で正しい装いへと変えていきました。 ブランド名も、算数字の“100”をアルファベットとし、「SAKE HUNDRED」へ変更しました。

—クリエイティブ以外に、大きな変更点はどこか。

これまで掲げていたブランドステートメント『100年誇れる1本を。』を見直し、新たなメッセージを策定しました。 『そのすべてが満ちていく。』というステートメントは、お客様、ひいては世界へ対する私たちの宣誓です。

「100年誇れる1本」は今も大切にしている価値観ですが、これは「ものづくり」視点での宣誓。 『心を満たし、人生を彩る』存在であるためには、よりお客様を見据えた言葉を据えるべきだと考えました。

「満たす」とは、優れた味わいによって味覚を楽しませることだけではありません。 心の充足に貢献し、さらに、人と人との豊かな関係を築いていくこと。 最上の体験によってもたらされる、身体的・精神的・社会的な満足、そのすべてを「満たす」ことがSAKE HUNDREDがお客様へお届けする価値だと定義しました。

一歩ずつ、「満たす」ブランドへ

―リブランディングを経て、ここからSAKE HUNDREDはどう歩むのか。

これまで私たちは、美味しいお酒こそお届けしていましたが、その裏にある考えや思想をお伝えしたり、 それに伴う信頼や期待を積み上げていくには、まだまだ不十分な部分が少なくなかったと感じています。

身体的・精神的・社会的な満足、そのすべてをご提供し、お客様の幸福に貢献するブランドがSAKE HUNDREDです。 一歩ずつにはなりますが、こうした価値をしっかりとお届けできるブランドへ歩みを進めていきます。

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