NARISAWA × SAKE HUNDRED 「自然と人間との共生」から生まれる食体験
2020年12月12日、私たちSAKE HUNDREDはミシュランガイド二つ星、The World's 50 Best Restaurants11年連続選出の名店「NARISAWA」とコラボレーションし、1日限りのペアリングランチを開催いたしました。
NARISAWAとの出会い
人と森との共存を取り戻したいという想いから生まれた、NARISAWAの「Innovative SATOYAMA Cuisine」。SAKE HUNDREDとNARISAWAとの出会いは、私たちがこのコンセプトに共鳴したことから始まりました。
今回のイベントで提供されたメニューでも、「自然と人間との共生」という願いが込められています。
「“炭” 兵庫 神戸ビーフ」に込められた願い
「かつてここに人々が暮らしていたことなど、忘れ去られてしまった里山を歩く。奥深く進んでいくと、そこで見つけたのは朽ち果てた炭焼き小屋の跡。今は山の奥までも電気やガスが供給され、薪や炭を使う必要など無くなってしまいました。それゆえに、人が立ち入ることをやめてしまった森では、木が生い茂り、光を失い、枯葉に覆い尽くされ、呼吸ができなくなってしまっている状況を目にします。日本の森は、自然の環境をより良く循環させるため、人が手入れをし、管理することによって健康な状態が保たれていたのです。昔の人々の暮らしは、森と共存することで、森を元気にしていました。炭を使っていた頃の暮らし...生き生きとした森を取り戻したい。元気だった頃の森を思い出してほしい。人が火を起こし、暖をとったり料理をしたりするうえで、欠かすことのできなかった炭のある暮らしを、今ふたたび思い出してほしいという願いを込めています」(成澤由浩シェフ)
伝統と未来をつなぐシェフ成澤由浩氏の想いに共鳴し、NARISAWAにコラボレーションを打診したことで、本イベントが実現。NARISAWAでしか味わうことのできないBeneficial and Sustainable Gastronomyと、SAKE HUNDREDの日本酒との最高のペアリングを追求しました。
会場の様子
コロナウイルスへの感染対策に厳戒態勢で望んだ今回のイベント。少し緊張感のある空気の中始まりました。
しかしコースが進むごとに、NARISAWAの素晴らしい料理と、SAKE HUNDREDとの珠玉のペアリングへの歓声があがり、会場の空気は熱を帯びていきました。
また料理やお酒の味わいだけでなく、SAKE HUNDREDの哲学や、NARISAWAの生産者や食材に対する想いなども、イベントを通してお客様にお伝えすることができたように思います。
SAKE HUNDREDオーナー・生駒龍史コメント
「このたび、世界を代表する成澤シェフとご一緒させていただくことになりました。筆舌に尽くし難い、素晴らしい料理の数々をお出しいただいております。今回のペアリングは、成澤シェフから直接説明を受けながら、その料理にSAKE HUNDREDのどの商品が合うかを私が考えさせていただきました。コース全体のバランスを見ながら、グラスの形状や提供する温度まで、お料理の魅力を最大限に引き出し、もっともお酒が美味しくなるペアリングを追求しました」
NARISAWAシェフ・成澤由浩氏コメント
「このような状況のなかで、お集まりいただきありがとうございます。今回、最高峰の日本酒と料理をあわせるという光栄な機会をいただき、嬉しく思います。例えば赤座海老などは静岡から当日生きたまま届いたものを調理しています。ワタリガニも同様に、愛知から生きたまま届いたものをお出しする直前に茹でています。今はやっと太平洋の海も水温が低くなり、海産物が非常に美味しい季節になりました。ぜひ、最高の日本酒とあわせてお楽しみください。精一杯頑張りますので、よろしくお願いします」
ペアリングメニュー
当日は、SAKE HUNDREDの全商品『百光』『百光 別誂』『天彩』『思凛』『現外』とのペアリングをお楽しみいただきました。
▼ 思凛(5℃)× 佐賀 自然薯・福岡 カラスミ
天草の塩に漬けてから日本酒・昆布で塩抜きした自家製のカラスミと、無農薬栽培の自然薯のとろみが、思凛の優雅な樽香、奥深いコク、クリーミーな質感と見事にマッチします。両者が合わさることで旨味が増幅され、料理の味わいが引き立つペアリングです。
▼ 天彩(15℃)× 静岡 アオリイカ・宮崎 キャビア
アオリイカのねっとりとした食感と噛むたびに広がる甘味が、天彩の濃密な質感・甘味と同調。そこにキャビアの洗練された塩味と、すだちのフレッシュな酸味が天彩の豊かな酸味と重なり、多層的な味わいを演出します。
▼ 百光 / 百光別誂(10℃)× 愛知 ワタリガニ・北海道 イクラ・山口 甘ダイ
茹でたてのワタリガニ、いくら、甘ダイ、湯葉を3年熟成の利尻昆布の出汁が包み込みます。その柔らかな甘味と透き通る旨味は、百光の透明感と優雅な甘味に溶け合います。百光 別誂ではより若々しい味わいが甘ダイの旨味を引き立てます。
▼ 思凛(5℃)× “五穀豊穣” 山口 サワラ
豊作の願いと収穫への感謝を込めた1皿。2種のソースは米麹・白味噌・木の芽と、紅麹・梅・赤紫蘇。玄米と黒米のあられは食感のアクセントに。備長炭で焼き、藁の煙で燻したサワラの繊細な旨味と燻製の香りが、思凛の樽香や旨味と美しく調和します。
▼ 百光(40℃)× “ラグジュアリーエッセンス” 静岡 赤座海老
丸鶏・豚もも肉・生ハムを長時間蒸して出汁に。新鮮な赤座海老を合わせお椀仕立ててで提供します。40℃に温めた百光は、繊細な味わいはそのままに旨味がしっとりと膨らみ、上品な出汁にぴたりと寄り添い、赤座海老の旨味と絡み合います。
▼ 天彩(15℃)× 山口 クエ
クエと天彩の“口内調味”をお楽しみください。まずは料理をひと口。熟成させたクエの甘味が衣から染み出します。天彩を含むと上質な甘味が増幅。飲み込んだ後は、天彩の優雅な余韻と、粉山椒のスパイシーな後味が心地よく持続します。
▼ 現外(15℃)× “炭” 兵庫 神戸ビーフ
炭化させた下仁田ネギを、じっくりと焼きあげた神戸ビーフにコーティング。中心をレアに仕上げた神戸ビーフのジューシーなうまみと、炭の香ばしさ、塩、野菜の苦味が一体となった味わいは、現外の複雑性と完璧に調和します。幾層にも重なった奥深い味わいです。
今後のイベントにご期待ください
私たちは今後も、料理とのペアリングによっていっそう真価を発揮するSAKE HUNDREDの魅力をお客様に体験していただく場として、一流レストラン・ホテルでのペアリングイベントを国内外で実施していきます。ぜひ、ご期待ください。