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もっと高い壁へ



SAKE HUNDREDは、8周年の節目を迎えました。

まずは、日頃からSAKE HUNDREDをご愛顧くださっているお客様、そして私たちを支えてくださるすべての関係者の皆様に、心より深く御礼を申し上げます。皆様お一人おひとりの存在があってはじめて、私たちはここまで歩んでくることができました。本当にありがとうございます。

そして、私たちとともに酒を造ってくださるパートナー酒蔵の皆様。SAKE HUNDREDは自ら酒蔵を持たず、各地の酒蔵と手を取り合いながら一本一本を生み出しています。私たちの挑戦は、蔵の皆様の技術と情熱なくしては、一歩も前に進むことはできません。

この1年、私たちの事業は大きく成長しました。月商が3億円を超える月があり、一日の売上が1億円に達する日もありました。単に数字そのものを誇りたいわけではありません。ただ、その一つひとつが、私たちのお酒を選び、価値を認めてくださったお客様の意思の積み重ねなのだと思うと、込み上げてくるものがあります。

そして、その成長は私たちだけのものではありません。
お客様が支えてくださった一杯一杯は、ともに歩む酒蔵の力となり、私たちは蔵によっては「最も多くの酒を託していただける協業パートナー」となりました。お客様の選択が、酒蔵の活力となり、ともに次の一本へと向かっていく。その循環の中に身を置けていることを、心から嬉しく思います。

正直に申し上げると、“8周年”という数字そのものに、特別な感慨はありません。1年1年を必死に積み上げてきた結果が、たまたま8年という歳月になった。そんな感覚です。節目だから何かを語るというよりも、この1年、激動の中で自分の中に芽生えた確信と、これからの覚悟を、ここに書き残しておきたいと思います。


この1年で、SAKE HUNDREDを取り巻く景色は大きく変わりました。

大阪・関西万博への出展、GUCCIとのコラボレーション、フィリピン・マルコス大統領やタイのシリントーン王女への献上。ブランドの歴史に刻まれるような大きな出来事が重なった1年でした。

世の中には数えきれないほどの高級ブランドがあり、プレミアムな市場を狙う新しい企業も次々と現れます。しかし、これほどまでに「ラグジュアリー」の本質と向き合い、ラグジュアリーブランドとして成長していくことを考えているのは、私たちをおいて他にないのではないか。大きな舞台に立つたびに、その確信は揺るぎないものになっていきました。

たとえばGUCCIとのコラボレーション。世間では、名だたるブランドと組んだから、商品の価格が高くなったのだと受け取られることがあります。しかし、それは順序が逆なのです。

20万円の商品には、20万円の価値がなくてはならない。価値があるからこそコラボレーションが成立し、その価格となる。コラボレーションするから高くなるのではなく、価値のあるプロダクトが常に先にあって、すべての評価は後からついてくるのです。 この1年で、“商品力”に対する私の思いは、かつてないほど強固なものになりました。


一方で、もう一つ私のなかで強くなった感覚があります。
この1年、私たちは「高級日本酒ブランドのパイオニア」「世界のハイブランドが認める日本酒」といった評価をいただく機会が増えました。積み上げてきたものを高く評価していただけることを、私は素直に、深く嬉しく思っています。しかし、真剣に向き合っているからこそ、痛烈に思うのです。ブランドというものは、そんなに簡単にできあがるほど浅いものではない、と。私たちは、まだ目指すべき位置には到達していません。

事業は順調に成長しています。しかし、だからこそ不安が常にあります。もっと高い壁に自らぶつかっていかなければ、本当の意味でのラグジュアリーブランドにはなれないのではないか。順調であることに安住した瞬間、私たちの進化は止まってしまうのではないか。そんな危機感が、いつも私のどこかにあります。評価が高まるほどに、自分たちの未熟さがありありと見えてくる。これは矛盾しているようですが、たぶん、本気で何かをつくろうとしている者だけが知っている感覚なのだと思います。

それでも、私たちは「私たち」という主語で未来を語ることをやめません。
私たちはこういう未来を描いている。私たちにはこういう哲学がある。そう言い切れることこそが、ブランドにとって何よりの強さだと、私は信じています。自分たちが何者であるかを臆さず掲げる。その覚悟こそが、まだ見ぬ高い壁を越えていく力になると思うのです。


次の1年も、私たちは皆さまの想像を超える、面白いことに挑戦していきます。

未熟さを抱えたまま、それでも怯むことなく高い壁へと挑み続ける。その歩みのプロセスそのものを、お客様も、ともに楽しんでいただけたら幸いです。そして、この「Letters from the Founer」をこれからも読みたいと思っていただけたら、これほど嬉しいことはありません。これからも、血の通った誠実なブランドであり続けるために、私たちは全力で奮闘してまいります。

2026/07/10

SAKE HUNDRED
Founder
生駒龍史

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